Chot BAR 馬車道のお葬式。1
NHKで2週に渡って放送されていた伊丹十三のシリーズ特集番組「こだわり男とマルサの女」のビデオを見ていた思った。
ここのところ通常であれば暇な馬車道が賑わっている。
それは閉店の記事を出したんだから当然でしょうけど。
今日、休みといふ事もあって、のんびりとみるくの作ってくれた朝食を食べ終えて気づいた。
お葬式みたいだね。
というか御通夜なのかも・・・・・・(粂ちゃんに云わせれば生前葬らしい)
おおよそ7年半、馬車道に来ていただいたお客様が自分の記憶を確かめるかのように馬車道に来て、とても素敵な笑顔をされている。
この場所で、いろいろな事がありましたよね。
狭い小汚い昭和ムードの馬車道は前を通っても『ちょっと』ってためらって通り過ぎるような店。
それでも勇気を出して扉を開けるとスキンヘッドのマスター(全脱毛症も落ち着いて今は毛が生えています)が立っているのを見てまたへこむ。
席に座ればコースターと紙おしぼりは出たけれど、オーダーを聞かれることもない。(馬車道はオーダーはお客様が言われるまで基本的に聞きません)
トイレは昭和初期のこれまた狭い水洗便所だし、ギターを演奏しているときには、通れやしない。
そんな空間が通いつめると何だかまったりとして落ち着ける場所なんだという気がしてくる。
マスターは以外に気さくな感じがしたり、いい人なのかな?って思ったり、アケミになったと思ったら、歌を熱唱したりと・・・色々な一面を知るとまた顔を出してあげようか。なんて気になって通っていたら閉店だという。
チェーン店ではありえない空間。
この世界が良かったのに~ぃ
そういっていだだけると嬉しいけれど、毎日いる僕にはとても辛い場所になっていたんです。
毎日ずっといる僕がいちばん楽しくて落ち着ける好きな場所。
そんなところで仕事をしなくちゃみんなも楽しめないはずだと思うから・・・・・
本当にいろいろとありがとうございました。
Martyさんの歌も聞けました。
あと1週間ですが、今一度ゆっくりお客様との空間を楽しみたいと思っています。
ちゃっかりお金を頂いちゃうのに楽しんじゃってすみません。
でも、次に向かって頑張っていますよ。
そんな僕を1年間自宅にこもっていた息子も先週から自発的に手伝ってくれています。
昨日は、車道のスパゲティハウスで二人で会話も楽しみながら昼食を取ることが出来るようにもなりました。
来週のワイン会にも参加するとか言ってたし。
そんな事もあってこの閉店は僕たち家族にとってはいいタイミングにもなったのです。
内山町の馬車道はサラリーマンだった僕かどこかで修行することもなく、自己流で始めたとんでもないお店でしたが、なんとか倒産せずに続けられとても勉強になりました。
だから今度はこの7年半を糧にして、次の馬車道を始めます。
ご期待ください。
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