キム ヨナの失点の後、緊張の中で彼女は氷上の上に立ちポーズをとった。そしてまばたきを小刻みに3回。
静かに音楽が流れ出すと同時に滑り出すリンクを一回りしてからのトリプルアクセル。高いジャンプそして綺麗な着地を終えた彼女の『良し!』という表情。それを待ってたように会場からの大きな歓声と拍手。そして次のダブルアクセルでは着地がすこし乱れたが、次の2回連続のトリプルループを確実に決めると笑顔をみせ、かるく肩をまわすようにしたポーズで次の演技に向かう。そして曲のイメージが変わると同時に彼女の体が軽くなった様に氷の上を舞いだした。観客の拍手も一段と大きくなって会場に響く。軽やかに跳ねる、廻る、競技の世界を抜けて妖精がそこに降り立ったようにダブルループ、トリプルループが続き静かなメロディにのせられてスパイラルシークエンスで綺麗な軌道を描いていく。そして高さのあるトリプルをこなすと会場に再び大きな拍手を響かせる。そして一気にトリプルループ、ダブルループ、ダブルループの3回転!!もう失敗なんて彼女にはありえない。そんな技術と力のある演技だ。そしてエンディングを迎えるとともに観客は総立ち・・・・彼女の満面の笑み、そして感激の涙。
得点は技術要素点 69.64 演技の構成点 63.49 合計 133.13の最高点。
なんとスケート技術 8.00 つなぎのステップ 7.82 演技力 8.07 振り付け 7.82 音楽の表現 8.18 という個々の部門においても最高点を叩き出した。
浅田真央さんおめでとう!!また、感動して泣いちゃった。
そうなんです。昨日、お店の営業中だったけどフィギュアスケート世界選手権を見ちゃいました。
バーレーボール、レスリング、柔道といい日本女子の活躍は凄いですよね。
フィギュアスケートは過去の伊藤みどりさんをはじめ数々のスケーターがいましたが最近では2006トリノオリンピックでの荒川静香さんの活躍を見て僕もファンになっちゃいました。
今回の演技で何より印象深かったのは浅田真央(16)さん。女子史上2人目のトリプルアクセルに成功したとの事ですが、それをなし終えてからのトリプルループ、ダブルループをするたびに拍手がどんどん大きくなって、観客の感動が伝わってきた。「チャルダッシュ」の曲も可愛い彼女の真央スマイルとマッチして軽快だったからより盛り上がっちゃった、3-2-2回転のコンビネーションを決めた時のガッツポーズ、演技が終わった時のこぶしを突き上げたポーズで観客は総立ち。フリー世界最高の133・13点は当然の結果ですよね。
本当に素敵&凄かったですよ。頑張った成果がそして精神力が結果になったのだと思います。本当におめでとうございます。そして感動をありがとうございます。
そして最後には安藤美姫さん。
コーチの手が赤い衣装に包まれた彼女の手をゆっくりと何度もリズムをもってささやくようにやさしく触れる。最後の確認の言葉をもらうとそっと下にうつむいたと同時に屈伸をすると意を決し、同時に凛々しい氷上の姫に切り替わった。名前を呼ばれ勢いよく舞台の場所に向かい両手を大きく後に広げて静止。
もうここで彼女がひとまわり大きく美しく僕には見えた。メンデルスゾーンバイオリン協奏曲第一楽章のゆったりとおちついた曲の流れに合わせてしっかりと確実にこなしていく演技。多くの期待を抱えながらもこんなにもスムースに安定した舞は彼女ならではのものなのかもしれない。過去の屈辱を乗り越えたからこそ出来ることなのかも知れない。
演技終了と同時に僕は『はぁー』と小さくため息。すばらしい。本当にすばらしい。大舞台の最後にこんなに凄い演技が出来るなんて・・・
グラスに入れたBallantine'sを一口呑んだ。おいしい酒だった。
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